『自然と食の歳時記』「一粒残さず食べる」-食卓(日本の家族の原点)に返ろう!

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自然と食の歳時記
[第2回] 「一粒残さず食べる」-食卓(日本の家族の原点)に返ろう!
 「ご馳走様でした」「ちょっと待って。ご飯つぶがまだ残ってるよ!」「ご飯の神様の罰が当たるよ。一粒残らず食べよう!」我が家の食卓での会話。

 今、日本では、一年間に約700万トン(4tトラック175万台分)もの食べ残しが捨てられている。これは、日本の農業・水産業の総生産額に匹敵する量。つまり国内で作られた食品を、全て捨てているに等しい。地球上には、餓死する人たちが8億人以上もいるというのに・・・。

 幼い頃「米という字は、お百姓さんが八十八の手間をかけて育てるからこう書くんだよ」と親から教えられた。農家の人の苦労を感じ取り、「稲穂の一粒一粒は、みな命だ」という実感をもち、感謝の心を育ててきた。

 「食べ残す・・・それは、命をゴミ箱に捨てること」。そんな、人として当たり前の感覚を大切にしたい。

 かつて私たちが食卓で学んだこと。それは、旬を喜ぶ食文化や、物を大切にする暮らしの知恵だった。行儀作法を学び、家族の会話はそこで生まれた。そして現在では、食べ物に「効果・効能」ばかりを求め、命を軽視し、毎日、悲惨な事件報道が繰り返される。

 不安を捨て、難しく考えず、シンプルに原点に戻ろう。お金で価値を計る呪縛から開放され、作り手の温かい心に思いを馳せるゆとりをもとう。日本人の豊かな感性を育て、知恵と文化を継承してきた、食卓に、今こそ家族全員で返ろう。
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